ジャパンヘルスケア代表の岡部です。
陸上部などでない限り、意外と走り方って習いませんよね?早く走れる人はヒーローになれるのに…
走り方なんて習ったことがない、という方のために今日は必ず早く走るコツをお伝えします。
まずは早く走るための原理原則を知りましょう。
①速さ=足の回転×歩幅
②作用反作用の法則
③ma=F
④慣性の法則
数式が出てきました。なんだかちょっとよくわからないですが…
落ち着いて考えるととてもシンプルです。一つずつ学んでいきましょう。
①速さ=足の回転×歩幅
速さを上げる方法、それは足の回転を早くするか、歩幅を大きくするかのどちらかだけです。
どんなに足が早い人でも、足の回転速度をそこまで早くはできません。
ある一定の回転速度で頭打ちするため、大きく差をつけるのは歩幅です。
歩幅を大きくして速く走れるようになりましょう!
②ma=F
物理の法則であるm(体重)×a(加速度)=F(力)が走り出す時に大事になります。最初は全く加速度も速度もありません。どんどん加速して速度をつけるためには、
a(加速度)=F(力)÷m(体重)
力を上げるか、体重を下げるかです。体重を減らすと力も減ってしまいますし、いかに前方方向に力を加えるかが鍵になります。
この前方方向への力というのがシンプルだけど割と難しい。
横にブレたり、上下にブレたりすることで力が逃げてしまいます。
力を他の方向に逃さず、前方へ運ぶように意識しましょう。
③作用反作用の法則
力を加えるにはどうすればよいでしょうか。外から押すわけにはいかないので自分で自分を押す必要があります。
作用反作用の法則から考えればよく、地面を自分で押して、
地面からの反作用で自分に力を加え、動かすのです。
よって、なるべく強い力で地面を押して、その力をなるべく逃さずに反作用で受けて、前に加速します。
具体的には、地面にまっすぐ力を加える。
斜めや横ではなく、まっすぐ。また、動きの途中で力の方向を変えないようにします。
少し先ほどの話と似ていますね。
④慣性の法則
ある程度速度が上がると、それ以上スピードは上げるのは難しくなります。加速することよりも慣性の法則に乗っ取って速度を落とさないようにすることが大事です。ブレーキを踏まないようにします。
そのため長距離を走る時は、加速することが重要な短距離と走り方を変えないといけません。
なるほどと頭で理解はできてよいですが、法則を知った上だけではうまく走れる気がしませんよね。
そこで次に実際の走り方に落とし込むためのイメージを掴みましょう。
速く走るための具体的方法④
①ボーリング
②空き缶
③トランポリン
④ポンピュンラン走法
①ボーリング
スタート時はボーリング球を動かすイメージです。
ボウリング球を転がすのに、「ペシ」っと叩いても、痛いだけですよね。
ボーリング球を前に動かす時に下から押しても意味はないですが、横からしっかり押すと動きます。
地面をしっかり押して前に進むイメージをもち、前傾姿勢で重心をなるべく前に持ってくると早く進みます。
スタートから20mぐらいまでは前傾姿勢を保てるとよく、その時に上半身だけを倒して「く」の字のようにならないようにしましょう。体を一直線にして倒れるようにすると、力がしっかり加わって理想的です。目線を意識すると上手く前傾できます。
②空き缶
着地する時は、空き缶を潰すイメージです。
足を上げてくるよりも、足を下げる時の方が大事なんです。
空き缶を潰すように真下に振り下ろしましょう。
そうすることで下への加速度が速くなり、ma=Fの物理法則にあるように地面に大きく力を加えることができて、前に進む推進力がつきます。
③トランポリン
空き缶を潰してからは、足を「蹴る」というよりも「弾く」ことです。
トランポリンの上で走ることをイメージしてください。
トランポリンでジャンプするように、地面を押してうまく反発力を得ることができれば、膝が自然と高く上がり、前へ勢いよく足を出せるのです。
この際に身体は硬い棒のような状態になっていないといけません。フニャフニャな身体では力が逃げてしまいます。
なわとびでも身体を棒のようにして弾いて飛びますよね。関節を固めて、背筋が伸びた姿勢を維持しましょう。
④ポンピュンラン走法
②、③をまとめた走り方をポンピュンラン走法とも呼ばれます。
背筋が伸びた状態で、空き缶を潰すように真下に「ポン」と振り下ろす。
地面からの反発力を得て、後ろの膝が前の膝を遠く追い越すように「ピュン」と出す。
その繰り返して走ると「足の回転」も早く、「歩幅」も広がり、結果として早く走れることになります。
以上が早く走るための原理原則とイメージです。
↑分かりやすい動画の説明です。
原理原則を理解した上で、イメージして走ること。
これをやれば必ず早く走れます。
みなさんもぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?また子供が早く走れるように教えてあげて下さい。
加速するために力を使って走るので、くれぐれも関節を痛めないように少しずつトレーニングしてくださいね。
JAPAN HEALTHCARE代表/総合診療医 岡部大地