花粉症でくしゃみを連発しているジャパンヘルスケア代表の岡部です。
花粉症といびきも実は少し関係することがあります。
タバコといびきは結構関連があるので、今日はその話をしたいと思います。
そもそもいびきの原因って?
いびきの原因はいくつかあります。基本的に寝ているときも息をしないと人は死んでしまうので、意識がなくても身体が勝手に呼吸をしてくれます。
呼吸する時、空気は鼻や口を通って、のどの奥から、気管を通り、肺で酸素を取り込みます。
意識がないので通り道が細くなりやすく、細い道を勢いよく空気が通ると音がなり、いびきになるということですね。
なお注意すべき点として、いびきが続いている場合は、睡眠時無呼吸症候群と言って呼吸が一時的に止まっている人が多くいます。
睡眠時無呼吸症候群の人は、日中眠くなりやすいです。高血圧も起こしやすいのできちんと治療することをオススメします。
いびきの原因
1.肥満
2.鼻づまり
3.のどの問題
4.アルコールや睡眠薬
5.喫煙
1.肥満
太っているといびきをかきやすく、体重が増えるにつれていびきの回数も増えやすいです。
太っている人は、いびきの改善と同居人のために減量してみるといいと思います。
2.鼻づまり
前述のように鼻も空気の通り道なので、鼻づまりもいびきの原因になります。
アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎の人など、鼻に問題がある場合は、これをきちんと改善するとよいでしょう。
鼻づまりの薬や点鼻薬で通り道を広げてあげるといびきもよくなることがあります。
3.のどの問題
鼻と同じように「のど」も空気の通り道ですよね。のどが細くなっているといびきをかきやすくなります。
扁桃腺が大きい人や、顎が小さいなどの問題が原因になることがあります。
枕の調整や口呼吸をやめること、横向きで寝ると改善することがあります。
4.アルコールや睡眠薬
お酒を飲んだり、睡眠薬を飲んで寝ると、空気の通り道を支えるのどの筋肉が緩んでしまい、いびきにつながります。寝る前のお酒はやめましょう。
5.喫煙
いよいよタバコについてですね。
タバコがいびきを引き起こすメカニズムは明確には分かっていませんが、一説には夜中に体内のニコチン濃度が低くなって、鼻づまりを起こすのではないかと言われています(※1)。
1994年に811人を対象としたアメリカの研究によると(※2)、喫煙する人では、いびきをかく人が2.29倍多かったと分かりました。また睡眠障害は4.44倍多かったのです。さらにタバコの本数が増えるほどいびきもかきやすいと分かっています。
自分はタバコを吸っていないから、と思っていても家族や周りの人はタバコを吸っていませんか?実は受動喫煙だけでもいびきを起こすことがあると分かっているのです!(※3)
なんと迷惑な。。。
タバコのメリットもありますがスポーツなどで置き換え可能であり、身体にとっては害しかありません。しかも周りの人にも影響を及ぼすんですよね。環境が変わると人も変わりやすく、東京オリンピックに向けて喫煙スペースが減ると禁煙する人が増えるでしょう。
医師としては早く屋内禁煙をすすめてほしいと思います。禁煙外来で結構やめられる人は多いですので、タバコを吸っている人はぜひ禁煙外来をご検討下さい。
いびきを防ぐには
- ダイエットで肥満を改善
- 鼻づまり改善
- 枕を調整したり、横向けに寝てのどの通りを良くする
- お酒を辞める、飲みすぎない
- タバコを辞める
これらが大事です!
ぜひ実践してください。
JAPAN HEALTHCARE 代表理事/総合診療医 岡部大地
<参考文献>
※1 Up to date ‘Snoring in adults’
※2 Wetter DW, et al. Smoking as a risk factor for sleep-disordered breathing. Arch Intern Med. 1994 Oct 10;154(19):2219-24.
※3 Franklin KA,et al. The influence of active and passive smoking on habitual snoring. Am J Respire Crit Care Med. 2004 Oct 1;170(7):799-803.