ジャパンヘルスケア代表で医師の岡部です。
私はこのジャパンヘルスケア運営や研究の傍らで内科外来を週2回行っています。
短い時間ですが、この時間でなるべく多くの人の役に立ちたいと無駄な時間を徹底的に省こうとしています。
患者さんを呼んで診察室に入って座るまでの時間に、先に書ける範囲のカルテを書いておいたり、
患者さんをベットで横になってもらう移動の合間にカルテを書いたりと。
無駄な時間は省きますが、診察前には必ず目を見て挨拶したり、患者さんが実は気になっていることを言いそびれさせないように注意しています。
頭の中では診断や治療はそれで合っているか、他に危ない病気を見逃していないかと常に考えています。
病院なので検査もすぐに色々できてやりがいがあり、逆に単純な高血圧や脂質異常症の処方だけの人は、なるべく開業医の先生に紹介するようにしています。
そんなわけで先日はとある40代の女性を別の先生に紹介しようとしました。
最初は健診でコレステロールが高いとかで受診された人でしたが、よくよく聞くと時々朝に関節が痛いなどの訴えがあり、気になる症状がいくつも出てきたので検査して、膠原病の先生に相談し、最終的に好酸球性多発血管炎性肉芽腫症という珍しい病気だと分かりました。
治療は特に変わらず、定期的な採血とコレステロールの薬の処方だけになったので、「この人は今日紹介の話をしてみようかな」と思っていたところ、
「先生は色々聞いてくれて心根がいいので、これからも見て欲しいです」と先に言われてしまい、
「もちろんこれからも診させて頂きますよ」と言いました(笑)
尊敬する先生たちがすごく患者さんに慕われている所をよく見ますが、最初はこんなところから始まるのだなと思いました。
診断をきちんとする所も大事ですが、こうやって関係を築いて、その人の人生に付き添ってサポートするのも医師の役割だなと思います。